りげんどうの日々

季節のこと

あたらしい芽

2021年4月2日

4月は「はじまり」の時。

早咲きの桜は瞬く間に花びらを散らし、木々は萌葱色の新芽をのばし始めました。

長そででは汗ばむような日も多くなり、半そで姿で公園を駆けめぐる子どもたちも増えてきました。在宅勤務がふえたためか、真新しいスーツ姿を見かけることは少なくなり、すこしさみしいような気もします。けれどきっと、それぞれの場所で、あたらしいはじまりに胸をふくらませてこの4月を迎えた方はたくさんおられるはず。ふんわりとやわらかい春の空気には、そんな、数多くの期待がふくまれているような気がします。

りげんどうへも、あたらしい春の食材がたくさん届いています。うるいにわらび、スナップエンドウ。たけのこに若芽(わかめ)もこの時期ならではの旬の素材です。

米ぬかと鷹の爪を加えて下茹でしたたけのこは、わかめと一緒に若竹煮に。明日からのお膳の小鉢にあがります。ひとつひとつ、丹精込めてつくっています。限られた営業日数ですが、手をかけたお料理をじっくり味わっていただき、穏やかな春のひとときを過ごしていただけますように。いつもあたらしい、りげんどうでいられますよう、スタッフ皆ではたらきたいと思います。

お正月の準備をはじめましょう。

2020年11月26日

12月も近いというのに暖かい日、急に寒い日が交互にやってくる今日この頃。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
Re:gendoは、お食事処、古民家カフェというイメージが強いですが、暮らしの衣服や道具なども充実しています。
いつもより心を込めてお正月を迎えたい方におすすめの結び飾りや稲穂飾りや「新しい一年、福に恵まれますように。」いう願いを込めたコロコロかわいい、色鮮やかなふくふく餅も。
お正月の準備が楽しくなる、寒い冬を快適に過ごすお洋服や雑貨もたくさん揃いました。
再び感染拡大してきたウィルスには気を付けつつ、お正月を迎える準備も兼ねて是非遊びにいらして下さいね。


そして少し前の話になりますが、秋風が心地よい11月の中旬に加藤登紀子さんの娘さんで群言堂とも長くお付き合いさせて頂いているYaeさんのコンサートにお邪魔しました。
今年、歌手生活20周年を迎えられそれを記念するコンサートでした。
Yaeさんのオリジナル曲をはじめ、その国で受け継がれている外国の民謡曲、多くの人が知る名曲「見上げてごらん夜の星を」は中国語に翻訳したものを。他にも「蛍の光」に加藤登紀子さんが歌詞をあてた曲など、計10以上にも及ぶ言語をつかったステージでした。

その土地に根差した楽曲をやわらかに時に強く表現するのが、Yaeさんの歌の魅力のように感じました。

いつもはあまり身近にない心地よい刺激に満ちた素敵な夜でした。

りげんどう、夏の手仕事。梅仕事。

2020年8月20日

8月も半ばを過ぎ、夜鳴く虫の声にはやくも秋の気配を感じます。

とはいえ昼間のうだるような暑さは身体に厳しく、日々を送るのがやっとというのが現状です。じりじりと照りつける夏の陽ざしは、ひとの身体には辛いものですが、食材を干すには絶好の日和。ながいながい梅雨の間、塩に漬かって出番を待っていた梅たちを、ようやく干すことが出来ました。

大きな竹ざるの上に紅く染まった梅を並べると、ふうわりと紫蘇の香りが立ち上ります。和歌山県・蔵光農園から届いた南高梅は大粒で見事なこと。ご覧になったお客様からも「わあ」と歓声が上がりました。

干しあがった梅をガラス瓶につめ、あとは時間が美味しくしてくれるのを待つのみです。たわわに実った梅を、夏の太陽の力をかりてつくる楽しみ。この時期ならではの手仕事には、急がずに待つ、ゆったりとした時間のたのしみもあるのでした。