りげんどうの日々

10月2021

これからのご挨拶に代えて

2021年10月17日

金木犀が甘い香りで秋を誘えば、季節はたちまちに巡りはじめます。

空を見上げるといわし雲やひつじ雲が高く浮かび、清々しい空気を胸いっぱいに吸い込んで良い気持ち。一日の終わりには、刻一刻と変わる夕空の見事な色彩にほうとため息がもれ、気が付くとまるでつるべ落としのようにすとんと太陽が沈みます。夜の静寂に響くこおろぎや鈴虫の音に耳を傾けていると、夜更かしもつい過ぎてしまうこの頃。昼間の暑さに支度するのを忘れてしまいますが、読書の膝元や起きぬけの首元をあたたかく包む羽織を一枚お守り代わりにたずさえておきたい時期になりました。

皆様には長らくお待たせいたしました。少しずつ、落ち着いた日々が戻りつつあり、私たちも今月より再びお店を開くことが出来ました。最近は行楽地のにぎわう様子など報じられることもありますが、緊急事態宣言下においても、その後においても、西荻窪の人出は極端に増えることも減ることもないように感じます。それは、小さな個人商店がいくつも店を構え日々試行錯誤し、この地を愛し住まう人々がいつもの暮らしを変わらずに送っている証のようにも思え、なんだか安心するのです。お休みをいただいていた間は、スタッフ皆で再開に向けて力を蓄えておりました。改めてここ西荻窪の地で、皆様をお迎えできることが嬉しく、お待ちいただいた方々に深く感謝いたします。お昼のお食事では新米が始まり、暮らしに寄り添い気持ちの明るくなるお洋服や小物もそろい始めました。お越しいただいた際には、心地の良い時間を過ごしていただけますように。今後ともよろしくお願いいたします。

今年も、出雲の神結び米をお届けいたします